富山湾の特産として知られるホタルイカ。夜、発光しながら海岸線まで押し寄せてくるホタルイカの大群は、春の風物詩です。全長5〜7cmと体は小さくても、産卵期を迎えふっくらとした身は味も格別。中につまった“光のパワー”を味わいましょう。

ホタルイカには、昼は深海にすみ、夜になると浅瀬に移動する不思議な習性があります。産卵のため、春の夜に浮上してきたところを沖合に仕掛けた定置網に誘い込むのが、古くから受け継がれる富山湾独特の漁法。最盛期は4~5月で、幻想的な光に包まれる群遊海面は、国の特別天然記念物に指定されています。

ホタルイカの寿命はわずか1年。漁獲は産卵期に行われるため、一段とふっくらとして甘味があるのが特長。丸ごと食べられるので、栄養も無駄なく摂れます。
特に美味しいことで知られるワタには、ビタミンA(レチノール)、若々しさを保つビタミンE、ビタミンB12が豊富に含まれています。またほかのイカと同様に、アミノ酸のほか、必須脂肪酸のDHA・EPAも摂取できます。

漁場と港が近い富山湾は、鮮度が高いうちに加工できるのも利点。「竜宮そうめん」と呼ばれる刺し身やしゃぶしゃぶ、黒づくりは地元ならではの旬の味です。
ゆでたものを味わうなら、酢味噌あえが定番。甘酸っぱい酢味噌が、滋味を引き立てます。またオリーブオイルとも好相性。パスタやアヒージョ、オムレツの具材としてもおすすめです。一口で食べられるのでつい後を引きがちですが、食べ過ぎにはご注意を。桜色のホタルイカを、上手に食卓に取り入れてみませんか。