世界中の料理やお菓子に
幅広く使われるシナモン。
独特の甘い芳香は、特にりんごとは相性が良く、
焼きりんごやアップルパイには欠かせません。
また、血行を良くする働きがある点も
大きな特長で、温かい飲み物に加えると、
体の芯までぽかぽかに。
心まで温かくしてくれる、
冬にうれしいスパイスです。

シナモンはクスノキ科の常緑樹で、香辛料として用いるのは乾燥させた樹皮。旧約聖書やエジプトの古文書にも記載され、最古の香辛料の一つといわれています。中国やインド、地中海沿岸でも古くから愛好され、日本では「桂皮(けいひ)」や「ニッキ」の名でおなじみです。
甘い芳香とスパイシーな風味、わずかに舌に残る辛みがあり、バターやクリームにも合うので、料理のソースやカレーのほか、焼き菓子や揚げ菓子、フルーツの甘煮などに幅広く使われています。
また、シナモンには甘みを際立たせる働きがあるので、お菓子作りでは砂糖を控えめに使い、シナモンを少し加えて甘さを引き出す手法が、上品な甘さに仕上げるテクニックの一つです。

そして、シナモンのもう一つの魅力が、体を温めてくれる働きです。独特の香り成分には、血行の促進、抗菌などの作用があるといわれ、古くから民間薬としても用いられてきました。現在も欧米では、寒くなってくるとシナモン入りのホットワインや紅茶を愛飲する地域も少なくありません。
シナモンは、漢方で肉桂(にっけい)と言われ体を温めて、風邪や冷えなどに適応する代表的な生薬として知られます。
料理やお菓子の美味しさをいっそう深め、風邪予防にも一役買ってくれるシナモン。世界のいたるところで愛されてきた理由がよく分かります。

手軽に使える粉末タイプに加え、最近は原形のスティックタイプも入手しやすくなりましたので、食卓に上手に取り入れて、この冬を元気に暮らしたいものです。
ちょうど、りんごがたくさん出回るこの季節、シナモンをたっぷり利かせた本格的な焼きりんごを作ってみませんか。甘く懐かしい香りが部屋に漂い、できあがるまでの間もきっと温かで幸せな時間が過ごせることでしょう。