| 加賀地方の知恵と伝統、発酵具合で決まる絶妙な味
サントリーの健康食品・化粧品 サントリーウエルネスオンライン
商品に関するお問い合わせ・電話でのご注文:0120-333-310 オンラインショップに関するお問い合わせ:0120-857-310 受付時間:9:00~20:00 年末年始を除く毎日
ホーム サイトマップ
買い物かごの中を見る はじめての方へ
専門は調理学、調理学実習、基礎栄養学、健康と食生活、食文化と郷土食など。管理栄養士、健康運動指導士の資格をもち、いしかわ食育推進委員会委員、いしかわ健康学講座企画推進委員、金沢市の農産物加工調理研究会会長、農林振興協議会委員としても活躍中。
協力/石川県農業総合センター 石川県東京事務所
加賀地方の正月に欠かせない「かぶらずし」。 寒さとともに旨みを増した蕪(かぶら)と寒鰤(かんぶり)が 麹(こうじ)の乳酸発酵によって まろやかに溶け合い、 独特の風味を醸します。 その一切れには、旨みと栄養をさらに高める 先人の知恵と歴史が込められています。
かぶらずしは、「食べないと正月が来た気がしない」と言われるほど、石川県で親しまれる伝統料理です。 塩漬けにした蕪の間に鰤をはさみ、発酵した麹とごはんとを一緒に漬け込む「本漬け」作業は、年の暮れの風物詩。重石(おもし)をして1週間から2週間発酵させると、真っ白な霰(あられ)のような麹をまとった蕪の間から、ほんのりと薄桃色の鰤が溶けのぞき、正月にふさわしい彩りに仕上がります。 かぶらずしの魅力は、麹によって醸される芳醇な味わい。桶の中では、麹が鰤の生臭さを取りながら、身肉のタンパク質をアミノ酸の旨みに変え、麹発酵による乳酸菌が蕪にまろやかな甘みと酸味を加えます。ただし、発酵が足りないと旨みが出ず、進み過ぎるとすっぱくなるため、漬け込みには大変気を配ります。 その絶妙な味は、家庭によって千差万別。うまくできた時には、大みそかに親せきや隣近所へ配ることも多く、あちこちから寄せられたかぶらずしを食べ比べるのも、楽しみの一つです。
かぶらずしが誕生したのは、江戸時代だったといわれます。近海では鰤漁が盛んで、あがった鰤は塩漬けにして運ばれてきました。北陸の冬は深い雪に閉ざされます。その前に、貴重なタンパク源の鰤と、ビタミンを補う地物の蕪を麹と一緒に漬け込み、厳しい季節を乗り切る糧としたのでしょう。海と山の幸に発酵という自然のちからを加えることで、美味しさと保存性を高めたところに、雪国に生きる先人たちの叡智(えいち)がうかがえます。 栄養面においても、かぶらずしは大変優れた発酵食品です。乳酸菌、アミノ酸、DHA、EPAがしっかり摂れるので、現代の食卓においても見直したい伝統料理の一つといえるでしょう。 薄桃色になった鰤と真っ白な蕪との華やかな色合いがお祝いの気持ちを込めた一皿に。下準備に少し手間はかかりますが、身近な材料で作ることができますので、この機会にご家庭でお試しになってみてはいかがでしょうか。
※塩漬けの期間は、お好みで調整してください。
※ 試食して、蕪の塩辛さがなくなれば、できあがりの目安です。 ※ 本漬けは、漬物容器などでも可能です。