うどは古くから食されてきた野菜の一つ。
現在、東京で栽培される「東京うど」は
白うどの代表格として知られています。
白うどづくりは、19世紀の江戸で盛んになり、
その後、各地に広まりました。
身も心もシャキッとさせてくれる、
清々しい香りとキレのいい歯触りを
楽しんでみませんか?

うどはウコギ科の多年草で、高さが1~2mにもなります。大きくても材木にも薪にもならないことから「うどの大木」と揶揄(やゆ)されることもあります。しかし、新芽や茎は貴重な山菜として古くから珍重されてきました。ただ、野生のものは皮が硬く、えぐみも強いのが難点。そこで、軟らかくて風味の良いうどをつくるため、日光を遮って育てる白うどの軟化栽培法が考案されました。その伝統を今に引き継いでいるのが、「東京うど」です。
「現在、東京うどの多くは、露地で育てた根株を地下の穴蔵に移植して栽培しています。関東ローム層の土は粘土質で硬く、穴蔵をつくるのにはもってこい。地下なら光も当たらず、温度を平均15度に保てるので、真っ白で軟らかな野菜に育ちます」(江戸東京野菜普及推進協議会運営委員 丸山信次さん)

伝統の軟化栽培でつくられる白うどは、キレのいいシャキシャキした歯ごたえと、爽やかなほろ苦さが身上。昔から「春には苦みを盛れ」といいますが、うどの苦みや香りの成分には、新陳代謝を促し、低下していた体の機能を目覚めさせる作用があるといわれています。

新鮮な白うどはえぐみが少なく、生食できるのが魅力。皮をむいてドレッシングや酢みそで和えたり、酢のものに。また穂先は天ぷらにしたり、皮はきんぴらにと、1本丸ごと食べることができます。
「料理店などで根の部分も佃煮にします。肉と一緒に炒めてもさっぱりして美味しいですよ」(丸山さん)
この時期にしか味わえない美味しさと栄養価をぜひ、たっぷりと体に摂り入れてみてください。