味しみが良く、おでんや煮物などには
欠かせないこんにゃく。
江戸時代には、こんにゃく料理の書物が
多数著されるなど、
日本人には親しみ深い食材です。
また、当時からこんにゃくは“お腹の砂おろし”など
とも呼ばれ、体の中の必要のないものを
掃除してくれる食べ物であることが
知られていました。
現代人にも不足しがちな食物繊維を豊富に含んだ
こんにゃくを食べて、日ごろの食生活のバランスを
整えましょう。

こんにゃくは、こんにゃく芋の球茎から作られる加工食品です。昔は生芋をすりおろして作っていたため、皮が粒状に残っている黒いものしかありませんでしたが、江戸時代の中期に生芋を薄く切って乾燥させ、さらに細かい精粉(せいこ)にする製法が考案されてからは、白いものも作られるようになりました。
現在では、精粉を用いる製法が主流になっていますが、黒いこんにゃくを作る場合には、ひじきなどの海藻類を混ぜることが多いようです。

こんにゃくに含まれる主な成分は、食物繊維です。食物繊維は胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで届き、腸内の老廃物を吸収しながら善玉菌の良いエサとなって、腸内の環境を整える働きがあります。また、体の中の水分を吸収するので、大腸にたどり着くころには水分を含み、かさが増え、やんわりと腸の内壁を刺激してお腹をすっきりさせてくれるようです。
こうした働きから、昔の人もこんにゃくを“お腹の砂おろし”などと呼んで、健康管理に役立ててきました。栄養学的にも食物繊維は、“第6の栄養素”といわれ、18歳以上で一日あたり男性19g以上、女性17g以上を目安に摂ることが推奨されています。こんにゃくには100gあたり2.2~3gほどの食物繊維が含まれており、これだけで日本人の一日の摂取目標量のおよそ1/8にもなります。

最近の研究では、食物繊維の多い食事は、腸の健康を保つばかりでなく、コレステロールの吸収を抑え、血液中の中性脂肪やコレステロールの値を整える働きがあることが分かってきました。さらに、摂り過ぎた糖の吸収を穏やかにしてくれるため、生活習慣病の予防にも注目されています。
日本人の食生活では、不足しがちな食物繊維を豊富に含んだこんにゃく。ぷりぷりっとした食感を楽しみながら、いろいろな料理にアレンジして日々の健康管理に役立てましょう。