
大地の養分をたくさん吸って育つごぼう。見かけは素朴ですが、とても強い生命力をもつ野菜です。江戸時代から健康食材として使われていたのも、体に役立つ優れた成分の宝庫だからにほかなりません。そのちからと恵みを美味しくいただき、丈夫な体で元気に新しい季節へ向かいましょう。

きんぴら、筑前煮、柳川鍋…。昔から食卓でなじみ深いごぼうですが、実は食材として使っている国は少ないようです。
もともとはユーラシア大陸が原産地。欧米では古くからハーブとして用いられており、人々の生活に浸透しています。日本でも、江戸時代に書かれた食養生の書『和歌食物本草』の中で紹介されており、健康食材として珍重されていたことが分かります。

ごぼうが健康パワーをもつ理由は、育つ土の中の環境にあります。収穫するまでまっすぐ下に伸びていくごぼうの皮には、土中の様々な菌や虫から身を守るため、ポリフェノールがぎっしり詰まっています。
また、土中での勢いそのままに根の中をまっすぐに走る繊維質には、不溶性と水溶性の2種類の食物繊維がバランス良く含まれます。
代謝が活発になり始めるこの季節、体にため込んだ余分なものをすっきりさせる手助けをしてくれます。

ごぼうの香りや旨みは、皮や皮に近い部分ほど豊富。土を洗い落とせば十分です。また豊富な食物繊維は、炒めものなど油を使って調理することにより、繊維質がなめらかになり、胃や腸へスムーズに届きやすくなります。
和風はもちろん、洋風の味付けも合うごぼう。肉や葉野菜など、タンパク質やビタミン類の豊富な食材と組み合わせ、上手に食卓に取り入れてみませんか。