本葛とは、葛の根のでんぷんだけを使った葛粉のこと。和菓子の世界では、昔から夏の生菓子に欠かせません。本葛で作る「葛切り」も、暑い日にはうれしい一品です。体から余分な熱を追い出して、毎日を気持ち良く元気に過ごしましょう。

葛は山野に自生しているマメ科の多年草で、秋の七草の一つです。荒地でも繁殖する生命力の強い植物で、茎は1日で数十センチも伸びるといわれています。
葛粉は、掘り出して乾燥させた葛の根を砕いて一晩水につけてから布でこし、こした液に水を加え、でんぷんを沈殿させて上澄みを捨てる、といった作業をでんぷんが純白になるまで繰り返し、最後に天日で乾燥させて作ります。
手間暇がかかりますが、その風味は本葛ならではの上品さです。

注目したいのは、本葛には健康に役立つ成分がしっかり含まれていることです。体の表面の熱を冷ましながら、体に必要な水分を補ってくれるので、夏を元気に過ごすために積極的に摂りたい食材です。
本葛を約10倍のお湯で溶き、ゆずやレモンの搾り汁、ハチミツなどを加えると、食欲がない時でも飲みやすく、余分な熱が取れて、体の中から力が湧いてきます。

本葛は、あんかけやスープのとろみ付け、揚げ物の衣など様々な利用法がありますが、夏の味覚としてぜひ味わいたいのが「葛切り」です。
ご家庭でも手軽に作れ、本葛だけを使った「葛切り」は味も格別。なめらかな喉ごしと清涼感に汗が引いていきます。暑さもこれからが本番。本葛のちからをどうぞご活用ください。