和食のだしに欠かせない「かつお節」。薄く削って沸騰したお湯に入れ、さっと取り出すだけで深い香りとうま味を作り出すことができる、世界に誇れる日本独自の伝統食品です。美味しくて栄養成分も多く詰まったかつお節の、風味と健康パワーを上手に食卓に取り入れましょう。

魚偏(うおへん)に「堅(い)」と書いて鰹(かつお)。奈良時代の文献には、すでに「堅魚」の記述があり、日本人は古来、カツオを天日干ししたものや、煮てから天日に干した”かつお節の原型”を食べていました。
現在のかつお節に近いものが作られるようになったのは、いぶす技術が取り入れられた江戸時代。保存がきくので、戦時には携帯食として重宝され、また「勝男武士」とも書く縁起の良さから、結納品や出産祝い、入学祝いなどにも使われています。

かつお節作りは手作業で行われ、出来上がるまでに4〜6カ月かかります。うま味や香りの決め手となるのは、いぶしたあとに行う「かびつけ」の工程。優良なコウジカビの一種による発酵と乾燥を繰り返すうちに、独特の芳香を醸し出します。同時にこのかびがカツオの脂肪を分解するので、雑味のない上品な味わいに。魚のだしなのに、脂が浮かず、色が澄んでいるのはそのためです。
かつお節の深いうま味は、塩分を控えたい人にもおすすめ。料理にだしをしっかりきかせたり、かつお節をのせたりすると、その分味付けを薄くすることができ、減塩につながります。

かつお節はタンパク質が豊富なうえに、体内で合成できない必須アミノ酸をすべて含んでいます。ビタミンB1・B2・B12・Dやカリウム、リンなども多く、さらに青魚のサラサラ成分である不飽和脂肪酸のDHA・EPAや、アクティブな毎日に欠かせない成分も豊富。
毎日の健康のため、かつお節を積極的に活用してみませんか。