
六味は、道元禅師が修行をした中国に古くから伝わる五行思想が基本になっています。
「苦・酸・甘・辛・鹹(塩からい)」それぞれ五つの味には、
五臓や五感の機能を高める働きがあり、
五味が調和した食事が体によいという考え方。
それに「淡」を加えたものが、永平寺で大切にされている六味です。
三好典座はその中でもとりわけ、素材の味がわかる淡い味を大切にされています。
ひと口食べておいしいと感じる味ではなく、
食べ終わってからじわじわとおいしさを感じる返り味、
滋味ともいい換えられます。

永平寺の食事は、お肉と魚とねぎ類を口にしない以外は
「こうでなければならない」という決まりはありません。
「ごま・麦・大豆を基本に、できるだけ地元でとれた季節の野菜を使い、
食べる人の気持ちになって作ることを心がけています。
そうすればおのずと、心も身もいやされるおいしい料理になります」