阿木燿子さんが問う典座(てんぞ)の教え 三好典座が語る食のこころ

セサミンの愛飲者である阿木燿子さんが、日本の精進料理の発祥地といわれる曹洞宗(そうとうしゅう)の総本山・永平寺を訪ねました。精進料理は、開祖・道元禅師(どうげんぜんじ)が著した『典座教訓』(てんぞきょうくん)を規範として作られています。1244年の開山以来、厳格に守られてきた食の教えとは、どんなものなのでしょうか。今回、永平寺の食を司る役僧・三好良久典座に、その教えを直接学ぶ機会をいただきました。
三好良久典座(みよしりょうきゅうてんぞ)三好良久典座(みよしりょうきゅうてんぞ) 曹洞宗大本山永平寺当代典座。食を司る役僧・典座職として平成十六年入山。日々、二百余名の修行僧の食事を準備することが日課であり修行。
一、心身においしい食事 いちばん大切なことです
阿木
『典座教訓(てんぞきょうくん)』とは
どのような書物なのですか?
精進料理の基本となる食の教えが
書かれた御本だとうかがいましたが。
三好典座
ひと言でいえば、
料理を作るうえでの心得が記されています。
道元禅師は、食を大変重んじられ、
常にそれが忘れられることがないよう、
書物に著されたのだと思います。
基本は、粗末にしない、ていねいに作る、
食べる人の気持ちになる。この3つです。
阿木
修行僧の方々だけでなく、
私たちにもとても大切なことですね。
実践はなかなか難しいように思いますが。
三好典座
要は、おいしく作ればいいのです。
私が大切にしていることは、それです。
阿木
おいしい、ですか?
三好典座
基本を守ると、
心身においしい料理になります。
粗食に耐えるのが
修行と思われる方もいらっしゃいますが、
食事がおいしくなければ
修行に集中できません。
阿木
私も先ほどいただきましたが、
本当においしかったです。
野菜が元気で、やさしいお味ですね。
三好典座
おいしかった、といわれるのが、
何よりうれしいことです。
阿木燿子さん(あき ようこ)阿木燿子さん(あきようこ) 作詞家として活躍。二〇〇六年紫綬褒章受章。食に関する造詣も深く、著書に『ほっぺたぽろりんレシピ』などがある。
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