約6,000本のパイプと、それを鳴らすための複雑なメカニズムがオルガン内部に収められている。
「オーバーホールは、楽器を調べて状態を分析することから始まります。そのために、まずはオルガンの風圧、ピッチ(音の高さ)を測定します」。
オーストリアの名門、リーガー社で大規模なオルガン製作や修復に関わっているグウェンニン・ラリドンさん。今回のオルガンのメンテナンスを行うチームの一員としてはじめてサントリーホールを訪れたラリドンさんは、ホールと一体化したオルガンの壮大な外観と、大規模でありながら精巧な躯体に魅了されたそうです。しかし、世界最大級といわれるサントリーホールのオルガン、パイプの数だけでも5,898本。全てのパイプを清掃するだけで、なんと約4週間もかかったのだとか!
パイプの清掃と並行してパイプに風を送る“ふいご”の点検・調整作業、そして様々な部品(その数合わせて数千パーツ!)を点検・調整し、交換が必要な部品を取り換えます。その後コンソール(演奏台)と鍵盤を解体、組み直すことによって、メカニズム全体のバランスを整えていくそうです。